【ダイエット】体に溜まった脂肪を減らす方法

体に溜まった脂肪を減らす方法

著者:プロフィール
管理栄養士、美容栄養学専門士、美容食インストラクター
日本ビューティーヘルス協会 会長

池上淳子

ダイエットについて

ダイエットの方法は溢れるほど情報があります。「これさえ食べたら痩せる」そんな魔法のような食べ物はありません。けれど今回は、脂肪細胞を減らす働きのある成分と食品をご紹介します。

間違わないでください。ここでご紹介する夢のような食品は、脂肪細胞を減らす働きは確かにありますが、それだけで美しく健康に痩せるわけではありません。美しく健康な体を手に入れる為には、バランスの良い食事と適度な運動は必須です。美しい筋肉で引き締まった健康な体を手に入れて初めてダイエットは成功といえます。バランスの良い食事、規則正しい生活習慣、適度な運動、ストレスレスがあり、その上でダイエットのあと押しになるような脂肪を減らす効果のある食品をこちらではご紹介します。

体に溜まっている脂肪って何?

体に溜まっている脂肪は中性脂肪といいます。人は生きるためにエネルギーを必要とします。そのエネルギーは食事から得ることができます。炭水化物、タンパク質、脂質はそのエネルギーになるものです。摂ったエネルギーと消費するエネルギーが同量であれば、単純にいうと体重はプラスマイナスゼロとなります。摂ったエネルギーが消費するエネルギーより多いとき、余ったエネルギーが中性脂肪になり、体に蓄積されます。そのため、食べ過ぎや運動不足は肥満になりやすくなります。

ダイエットの方法

太っている人と痩せている人の脂肪細胞

太っている人と痩せている人では、体内の脂肪細胞の大きさが違うと言われています。
下記写真はそれぞれの脂肪細胞の写真です。

太っている脂肪細胞

ご覧頂いたように、太っている人と痩せている人では、脂肪細胞の大きさが違います。この太った脂肪細胞を小さくすることで、体内の中性脂肪が減少し、痩せることが期待出来ます。そこで、太った脂肪細胞を小さくする為にある成分が注目されています。

痩せている脂肪細胞

脂肪細胞を減らす方法

脂肪細胞を小さくすることは、ダイエットへの第一歩です。痩せやすい体質へ変えていく為に、脂肪細胞を小さくする方法を実践していきましょう。

脂肪細胞を小さくする働きのある「フコキサンチン」

わかめのフコキサンチン
わかめの茶色成分「フコキサンチン」

脂肪細胞を小さくする働きのある成分というのは、海藻に含まれる「フコキサンチン」です。フコキサンチンは強い抗酸化力のあるカロテノイドの一種です。鮮橙色をしており、コンブやワカメなどの海藻類に豊富に含まれています。いわゆる、海藻に含まれている茶色い色素成分のことです。

ワカメや昆布は、海にいる時は茶色をしていますが、湯に入れることで美しい緑色に変わります。この元々ある茶色の色素成分がフコキサンチンです。

フコキサンチンのダイエット効果

脂肪組織には白色脂肪組織褐色脂肪組織の2種類があり、白色脂肪組織は過剰に摂取したエネルギーを脂質として溜めこむ働きがあります。一方、褐色脂肪組織は脂肪を分解し、熱を発生することで体温の保持と余分なエネルギーを消費する働きがあります。

白色脂肪細胞
褐色脂肪細胞

フコキサンチンは白色脂肪の減少効果があります。フコキサンチンの働きで、白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変えて、脂肪を熱に変えます。その為、脂肪細胞が小さくなり、ダイエット効果が期待出来ます。

痩せる脂肪細胞
太る脂肪細胞から痩せる脂肪細胞に変身
脂肪を熱に変える
フコキサンチンのダイエット力
脂肪が熱にかわる

その他、フコキサンチンの働きには、抗酸化作用、美肌効果、糖代謝促進作用、糖尿病予防効果など、健康、美容効果があり注目されています。

海藻に含まれるフコキサンチンの含有量

フコキサンチン含有量
乾燥重量1gあたり
・もずく 0.16㎎
・昆布 0.17㎎
・ワカメ 0.7㎎
・ひじき 1.8㎎
・アカモク 3.7㎎

フコキサンチン含有量

ダントツで、アカモクがトップ!!

ダイエット効果を得るためのフコキサンチン摂取量

ダイエット効果を得るなら、フコキサンチン1日2mg程度です。

・ワカメなら、2g程度
・ひじきなら、1g程度
・アカモクなら、0.5g程度

注目するべき「アカモク」

アカモクはフコキサンチン豊富
海藻のアカモク

わかめ、ひじき、アカモクのフコキサンチン含有量は素晴らしいものです。こんな微量で効果を得る事が出来るのはすごーくうれしいことです。 1日に大量に摂ったり、毎食海藻を入れる必要はありません。

味噌汁にたっぷりわかめを入れる
もずくならもずく酢1パック食べる
ひじきの煮物を副菜として食べる

・・で十分です。 そして、なにより注目なのが、アカモク

アカモクはくせもなく、どんな料理でも足し算しやすい海藻です。そのままポン酢をかけて食べたり、粘りがあるので納豆に入れたり、スープやだし巻き、生姜や肉などと合えるなど料理のバリエーションが広がります。

秋田県でよく食べられているアカモク。「ぎばさ」とも呼ばれています。

フコキサンチンの効率的な摂取方法

フコキサンチンは脂溶性の為、水に溶けることはありません。 その為、油と一緒に摂る方が吸収率が上がります
そのまま、醤油などで食べる場合でも少し亜麻仁油やオリーブオイルなどを垂らして一緒に摂る方が良いです。また、刻んで食べたり、しっかり噛んで食べると効果が得やすいです。

まとめ

海藻は低カロリーでミネラルも多く、食物繊維の効果も得られて、ダイエットのみならず、誰でも健康の為に積極的に摂って欲しい食品です。

そしてその食品が脂肪細胞を小さくしてダイエット効果も得られるとは、本当に夢のような食べ物といえます。

脂肪細胞の働きは増えると、血圧や血糖などを上げる指令を出すものでもあります。それにより、様々な生活習慣病の発症に結びつきます。 飽食時代で美味しい食べ物、手軽な食べ物、24時間食品が手に入るなど、身体と向き合う事をしなければ、いくらでも肥満を起こす事が出来るような環境に晒されています。そんな時代だからこそ、手軽で味の邪魔をしない海藻を手軽に食事に取り入れて、健康や美容に活用してもらえたらと思います。

アカモク
アカモク

参考:
NHK 美と若さの新常識
https://www4.nhk.or.jp/beautyscience/

関連ページ
【10代女子】気になるダイエットのお悩みQ&A
ウーロン茶のダイエット効果を徹底分析